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田村草(タムラソウ)



田村草(タムラソウ)はキク科タムラソウ属(セルラツラ属)の多年草である。
セルラツラ属は暫定的な学名だがユーラシア大陸に39種と2亜種2変種が分布する。(Catalogue of Life: 2016 Annual Checklist より)
日本にも本種が分布し、属名の和名をタムラソウ属という。
本種は本州から九州にかけて分布し、山地の草原や林の縁などに生える。
また、山野草として庭植えにして栽培される。
海外では、朝鮮半島にも分布する。
基本亜種の満州田村草(マンシュウタムラソウ:Serratula coronata subsp. coronata)は中国からヨーロッパにかけて分布する。
和名の由来は不明とされている。
別名を玉箒(タマボウキ)という。
草丈は30センチから150センチくらいである。
茎には多数の縦線があり、上方で疎らに枝分かれをする。
葉は大形の細長い楕円形で、互い違いに生える(互生)
葉は羽状に深く切れ込むが、刺がない。
開花時期は8月から10月である。
茎先に紅紫色の花(頭花)を上向きにつける。
花は薊(アザミ)の仲間によく似ている。
舌状花はなく筒状花だけで構成される。
花の下にある総苞は細長い三角状である。
花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。
花言葉は「あなただけ」である。
10月20日の誕生花である。
属名の Serratula はラテン語の「serratus(鋸歯のある)」からきている。
種小名の coronata は「花冠のある」という意味である。
亜種名の insularis は「島に生える」という意味である。
写真は8月に日光植物園で撮った。
学名:Serratula coronata subsp. insularis

★薊かとふと思わせる田村草
 棘はないよと笑み送られて
☆棘のない優しい花と田村草
 覚えた頃が懐かしきかな



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紫苑(シオン)



千歳経し雅こぼして紫苑咲く

紫苑(シオン)はキク科シオン属(アスター属)の多年草である。
アスター属はユーラシア大陸に180種くらいが分布する(北アメリカに分布する種を除いた場合)。
日本にも本種などが分布し、属名の和名をシオン属という。
本種は本州から九州にかけて分布し、山地のやや湿った所に生える。
野生のものは稀で、中国山地や九州山地にわずかに生育する。
庭に植えられることが多く、逸出して野生化するものもある。
海外では、朝鮮半島、中国、モンゴル、シベリアなどにも分布する。
中国名は紫苑(正確にはクサカンムリ+宛をワカンムリにしたもの)(ziwan)という。
栽培の歴史は古く、今昔物語にも「思い草」の名で登場する。
元々は根を薬用としたが、平安時代になって鑑賞用として庭植えされるようになった。
和名の由来は中国語から転訛したもので、大形で美しい紫色の花の形状から名づけられた。
環境省のレッドリスト(2012)では、「絶滅の危険が増大している種」である絶滅危惧II類(VU)に登録されている。
草丈は150センチから200センチくらいである。
茎には疎らに剛毛が生える。
葉は細長い楕円形で、向かい合って生える(対生)。
葉の縁にはぎざぎざ(鋸歯)があり、両面に短い毛が生えていてざらつく。
下部につく葉ほど大きく、茎につく葉にはほとんど柄がない。
根際から生える葉には長い柄があるが、開花時期には枯れるものが多い。
開花時期は8月から10月くらいである。
花(頭花)は花径が25ミリから35ミリくらいである。
筒状花は黄色く、舌状花は淡い紫色である。
花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。
俳句の季語は秋である。
花言葉は「追憶」である。
10月7日の誕生花である。
属名の Aster はギリシャ語の「aster(星)」からきている。頭花が放射状をなすことから名づけられた。
種小名の tataricus は「(中央アジアの)タタール(Tatar)の」という意味である。
写真は9月に川口市立グリーンセンターで撮った。
学名:Aster tataricus

★穏やかな陽射しに揺れて紫苑咲く
 見せる姿は何も変わらず
☆静かなる風にまかせて時刻む
 紫苑の花よ思い忘れず



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犬サフラン(イヌサフラン)



犬サフラン(イヌサフラン)はユリ科イヌサフラン属(コルキクム属)の多年草である。
分類体系によっては(APG第3版)イヌサフラン科とされる。
コルキクム属は地中海沿岸地方や東アフリカ、南アフリカなどに160種くらいが分布する。
本種の原産地はヨーロッパ、西アジア、北アフリカである。
英名はオータムクロッカス(autumn crocus)という。
日本へは明治時代の初期に渡来した。
庭植えにもされるが、机の上に置いておくだけでも花を咲かせる。
和名の由来は、サフランに似ているが食材として役に立たないことからきている(サフランはフランス料理の食材)。
別名をコルチカム(Colchicum)という。
これは、属名を英語風に読んだものである。
草丈は10センチから20センチくらいである。
花の咲くころには葉はなく、翌春になって線形の葉が出てくる。
開花時期は9月から10月である。
花の色は紅紫色、ピンク、白などである。
花径は4センチくらいから大きなものは15センチくらいある。
花被片は6枚である。
クロッカスサフランに似ているが、雄しべの数や形状が異なる。
本種の雄しべは6本である。
多弁化した園芸品種もある。
コルヒチンという有毒なアルカロイドを含み、危険である。
誤食すると呼吸麻痺を起こすこともある。
花言葉は「危険な美しさ」である。
10月19日の誕生花である。
属名の Colchicum は自生地である黒海沿岸の地名「コルキス(Colchis)」からきている。
種小名の autumnale は「秋咲きの」という意味である。
写真は10月につくば植物園で撮った。
学名:Colchicum autumnale

★どことなく妖気を秘めて土の上
 犬サフランの灯す明かりか
☆サフランに似せて咲かせた毒草の
 妖しき姿美しくあり



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秋明菊(シュウメイギク)



秋明菊(シュウメイギク)はキンポウゲ科イチリンソウ属(アネモネ属)の多年草である。
アネモネ属は北半球に150種くらいが分布する。
日本にも一輪草(イチリンソウ)などが分布し、属名の和名はイチリンソウ属という。
本種の原産地は中国である。
中国名は秋牡丹(qiumudan)という。
日本へは江戸時代以前に中国から渡来した。
文献上では「花壇綱目」(水野元勝著, 1681刊)に記載があり、その頃には既に定着していたものと想定できる。
庭植えや鉢植えとして観賞用に栽培され、切り花やドライフラワーともされる。
また、青森県を除く各地で野生化している。
ちなみに、北海道のブルーリストではDランク(北海道に導入されており定着することが懸念されるが状況は不明な外来種)に選定されている。
和名の由来は秋に菊に似た花を咲かせるというところからきているる。
特に京都の貴船山に多いので貴船菊(キブネギク)の別名がある。
草丈は50センチから100センチくらいである。
葉は3出複葉(1枚の葉が3つの小さな葉に分かれた形)で、根際から生える葉と茎につく葉がある。
根際から生える葉のほうが大きい。
茎につく葉は向かい合って生える(対生)。
開花時期は9月から11月である。
花柄の先に菊(キク)に似た淡い紅紫色ないし白の花をつける。
ただし、花びらのように見えるのは花片ではなく萼片である。
八重咲きのものは、萼と雄しべが弁化したものである。
花の真ん中には橙色の雄しべと緑色の雌しべがたくさんある。
花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。
花言葉は「褪せていく愛」である。
10月8日の誕生花である。
属名の Anemone はギリシャ語の「anemos(風)」からきている。
種小名の hupehensis は「湖北省産の」という意味である。
変種名の japonica は「日本の」という意味である。
写真は9月に富山県中央植物園で撮った。
学名:Anemone hupehensis var. japonica(広義:Anemone hupehensis)

★都人忘れられぬか秋牡丹
 聴くや聴かずや袖震わせて
☆風の花揺れる姿に古都の色
 秋明菊は忘れられても



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秋海棠(シュウカイドウ)



いつ実る秋海棠の恋模様

秋海棠(シュウカイドウ)はシュウカイドウ科シュウカイドウ属(ベゴニア属)の多年草である。
ベゴニア属は世界に2000種くらいが分布する。
日本にも野生化した本種などが分布し、属名の和名をシュウカイドウ属という。
本種の原産地は中国である。
中国名は秋海棠(qiuhaitang)という。
日本へは江戸時代の初期に観賞用として渡来した。
庭植えや鉢植えで栽培されている。
和名は中国名を音読みしたもので、由来は花の色がバラ科の海棠(カイドウ)に似ていて秋に開花することからきている。
逸出したものが野生化し、関東以西に帰化分布している。
草丈は40センチくらいである。
葉はゆがんだハート形で、互い違いに生える(互生)。
開花時期は7月から10月である。
淡いピンクの長い花が下向きに咲く。
雄と雌が同じ株で、茎の上に雄花があり下部に雌花がつく。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
俳句の季語は秋である。
花言葉は「恋の悩み」「片思い」である。
10月18日の誕生花である。
属名の Begonia はフランス人でフランス領アンティル諸島の総督だった「ベゴン(Michel Begon, 1638-1710)さん」の名からきている。ベゴニアの仲間数種をヨーロッパに紹介した。
種小名の grandis は「大きな」という意味である。
写真は7月に小石川植物園で撮った。
学名:Begonia grandis

★花言葉恋の悩みとつけられし
 秋海棠のハートはゆがみ
☆うつむきて咲かせる花のいじらしさ
 ハートの葉さえ片思いして



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