アンモビウム・アラツム 夏の花 2016年08月13日 アンモビウム・アラツムはキク科カイザイク属(アンモビウム属)の多年草である。アンモビウム属は暫定的学名だがオーストラリアに2種が分布する。(Catalogue of Life: 2016 Annual Checklist より)本種に貝細工(カイザイク)の和名があり、属名の和名もカイザイク属という。本種の原産地もオーストラリアで、東部のニューサウスウェールズ州、クィーンズランド州、ビクトリア州、タスマニア州などに分布する。和名の由来は艶のある花の様子を貝細工にたとえたものである。英名はウィングドエバーラスティング(winged everlasting)という。園芸上は一年草として扱われる。庭植え、鉢植えとされるほか、ドライフラワーとしてよく利用される。なお、もう1種はアンモビウム・クラスペディオイデス(Ammobium craspedioides)といい、ニューサウスウェールズ州にのみ分布する。草丈は40センチから80センチくらいである。茎にはひれ状の翼があり、よく枝分かれをする。根際から生える葉は披針形(笹の葉のような形)で、先がスプーンのように広がる。茎につく葉には柄がなく茎を抱く。葉の裏面には白い毛が生える。開花時期は6月から8月くらいである。茎先に花径25ミリから50ミリくらいの花(頭花)をつける。花(頭花)は白い花弁のように見える紙状の総苞に包まれている。花(頭花)は黄色い筒状花だが、咲き進むと黒っぽくなる。花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。花言葉は「不変の誓い」である。8月14日の誕生花である。属名の Ammobium はギリシャ語の「ammos(砂)+bios(生活)」からきている。砂地に生育することから名づけられた。種小名の alatum は「翼のある」という意味である写真は4月に京都府立植物園で撮った。学名:Ammobium alatum★艶のある苞葉がとても魅力的 貝細工の名ぴったり似合い花図鑑植物図鑑ミラーサイト|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル| PR
カンナ 秋の花 2016年08月13日 小気味良くビート利かせてカンナ咲くカンナはカンナ科カンナ属の多年草である。カンナ属は南北アメリカ大陸の熱帯・亜熱帯地域に10種が分布する。(Catalogue of Life: 2016 Annual Checklist より)また、多くの園芸品種が作出されている。一般にカンナと呼ばれているのは、檀特(ダンドク)を主体に改良された園芸品種である。YListでは、その和名を花カンナ(ハナカンナ)とし、カンナを別名としている。英名はカンナリリー(canna lily)という。日本へは、檀特(ダンドク)が江戸時代の前期に渡来した。花カンナ(ハナカンナ)が渡来したのは明治時代の後期である。庭植え、鉢植えで観賞用に栽培されている。草丈は100センチから150センチくらいである。芭蕉(バショウ)に似た大型の楕円形の葉を数枚つける。開花時期は6月から10月である。花弁のように見えるのは雄しべが花弁化したもので、本当の花弁は萼のように小さく目立たない。花の色は緋色、桃色、橙色、黄色、白、絞りなど多彩である。花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。俳句の季語は秋である。花言葉は「情熱」である。8月13日の誕生花である。属名の Canna は、ケルト語の「can(芦)」が転じてこの属の名に使われた。種小名の generalis は「一般の」という意味である。写真は9月に大阪市大植物園で撮った。品種名は上からイタリアーナ、リベレーション、ルシファー、ヒロナムイエローである。学名:Canna x generalis★南国の湧き立つようなパッションを 伝う大輪ビート利かせて☆華やかな色を咲かせて花カンナ 夏の暑さが一際似合い 花図鑑植物図鑑ミラーサイト|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
蓬菊(ヨモギギク) 夏の花 2016年08月11日 蓬菊(ヨモギギク)はキク科ヨモギギク属(タナケツム属)の多年草である。タナケツム属は暫定的学名だが世界に163種が分布する。(Catalogue of Life: 2016 Annual Checklist より)本種が代表種で、属名の和名もヨモギギク属という。本種の原産地はヨーロッパとアジアである。英名をタンジー(tansy)という。日本へは明治時代に渡来した。タンジーの名は日本でも流通名とされ、庭植えや鉢植えとして観賞用に栽培されている。ただし、有毒植物なので注意が必要である。毒性を生かして民間で駆虫剤として用いられるほか、調味料や芳香剤としても用いられる。逸出したものが北海道と本州で野生化している。北海道のブルーリストではBランク(北海道に定着している外来種)に選定されている。草丈は100センチから200センチくらいある。茎は固く、葉は細かい切れ込みがあり、互い違いに生える(互生)。開花時期は7月から10月である。茎先に丸くて平べったい黄色の花をたくさん咲かせる。花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。和名の由来は、舌状花のないところが蓬(ヨモギ)に似ているということからきている。北海道には変種の蝦夷蓬菊(エゾヨモギギク)が自生する。蝦夷蓬菊(エゾヨモギギク)は環境省のレッドリスト(2012)で絶滅危惧II類(VU)に登録されているのだが、その扱いについては流動的である。YListでは蝦夷蓬菊(エゾヨモギギク)を本種の変種として区別している。Catalogue of Life では蝦夷蓬菊(エゾヨモギギク)は異名の扱いで本種に包含している。2012年版のレッドリストでは絶滅危惧である蝦夷蓬菊(エゾヨモギギク)の学名に本種のものを充てている。花言葉は「婦人の美徳」である。8月12日の誕生花である。属名の Tanacetum はラテン語の「tanazita(不死)」からきている。種小名の vulgare は「普通の」という意味である。写真は7月に東京都薬用植物園で撮った。学名:Tanacetum vulgare★全草に強い香りを漂わせ 蓬菊咲く姿妖しく☆タンジーの花は忘れぬ遠き日を 不死の薬は今も咲きつつ花図鑑植物図鑑ミラーサイト|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
ファレノプシス・エクエストリス 春の花 2016年08月10日 ファレノプシス・エクエストリスはラン科コチョウラン属(ファレノプシス属)の常緑多年草である。ファレノプシス属は東南アジアを中心に71種が分布する着生種である。(Catalogue of Life: 2016 Annual Checklist より)属名の読み方はファラエノプシスとするものもある。代表種のファレノプシス・アフロディテ(Phalaenopsis aphrodite)に胡蝶蘭(コチョウラン)の和名があり、属名の和名もコチョウラン属という。本種の原産地は台湾やフィリピンである。樹上に着生したり岩に根を張ったりする着生種である。中国名は小蘭嶼蝴蝶蘭という。和名は姫胡蝶蘭(ヒメコチョウラン)である。小形種の重要な交配親となっている。草丈は20センチから30センチくらいである。葉は長い楕円形で先が尖る。開花時期は4月から5月である。茎先に総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、花径2センチから3センチの花を垂れ下げる。花の色はピンクを帯び、唇弁は濃いピンクである。花言葉は「あなたを愛している」である。属名の Phalaenopsis はギリシャ語の「phalaina(蛾)+opsis(のような)」からきている。花の形が蛾に似ていることから名づけられた。種小名の equestris は「騎士の」という意味である。剣形の葉を持つ様子をたとえたものである。写真は12月につくば植物園で撮った。学名:Phalaenopsis equestris★小さくて舞うがごとくの花姿 ピンクが似合う姫胡蝶蘭花図鑑植物図鑑ミラーサイト|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|
パキスタキス・ルテア 四季の花 2016年08月10日 パキスタキス・ルテアはキツネノマゴ科パキスタキス属の常緑小低木である。パキスタキス属は中南アメリカ、西インド諸島に12種が分布する。(Catalogue of Life: 2016 Annual Checklist より)同属のパキスタキス・コッキネアに紅珊瑚花(ベニサンゴバナ)の和名があり、属名の和名をベニサンゴバナ属とするものもある。本種の原産地も中南アメリカ、西インド諸島である。YListでは和名を鬱金珊瑚花(ウコンサンゴバナ)としている。英名はロリポッププラント(lollipop plant)やゴールデンシュリンプ(golden shrimp)である。日本へは戦後に渡来した。日本では鉢植えとして栽培される。樹高は90センチから120センチくらいである。葉は長い楕円形で、向かい合って生える(対生)。開花時期は5月から11月である。温度さえ合えば周年開花をする。茎先に黄色い苞(葉の変形したもの)を重なるようにつけ、その先に白い舌状の花が垂れ下がるようにつく。苞は花の咲かない時期にも残る。花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。花言葉は「美しい娘」である。8月11日の誕生花である。属名の Pachystachys はギリシャ語の「pachys(太い)+stachys(穂)」からきている。種小名の lutea は「黄色の」という意味である。写真は9月に京都府立植物園の温室で撮った。学名:Pachystachys lutea★温室の定番なれどパキスタキス 苞と花とがバランス保ち☆デザートの飾りを思わす花姿 パキスタキスの不思議な魅力花図鑑植物図鑑ミラーサイト|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|